在宅医療を提供する医療機関や医師会等を連携拠点として、多職種協働による在宅医療の支援体制を構築し、医療と介護が連携した地域における包括的かつ継続的な在宅医療の提供を目指す事業です。平成23年度、24年度は厚生労働省による国レベルの委託事業として、平成25年度からは都道府県レベルによる委託事業として実施されています。
1.土台づくり:多職種連携の課題を明らかにして解決のための方策を立てる
アンケート調査や聞き取り調査により地域における在宅医療・介護の課題を明らかにして、それらの課題を解決するために地域の在宅医療・介護に関わる多職種の人たちが一堂に会する意見交換の場を設ける。 さらに、市町村の行政担当者及び保健所、さらに医師会や歯科医師会等の各関連団体の代表者が参加する協議会を設ける。
2.仕組みづくり:在宅医療従事者の負担軽減のために支援する
多職種による在宅チーム医療を提供するために、異なる診療所や薬局、事業所に所属する人たちが適宜、患者に関する情報を共有できる体制を構築する。 さらに、24時間対応の在宅医療提供体制を作る。たとえば、24時間対応が困難な診療所、保険薬局及び小規模ゆえ緊急時や夜間・休日対応の困難な訪問看護ステーション等が在宅医療を提供する際、その負担を軽減するため、診療所や保険薬局、訪問看護ステーションのネットワークを作り、互いに機能を補完する体制を構築する。
3.人づくり:在宅医療に従事する地域リーダーを育成する
平成24年度に研修を受けた都道府県リーダーと地域リーダーを中心にして多職種協働による在宅チーム医療を推進する人材育成のために地域リーダー研修会を開催して在宅医療・介護に関わる人材を積極的に育成する。
4.意識づくり:在宅医療・介護に関する地域住民への普及・啓発活動を行う
在宅医療や在宅介護、それに従事する各職種の役割を広く地域住民に紹介し、地域に浸透させるためのフォーラムやシンポジウム等の開催やパンフレットの発行を通して、在宅医療・介護の地域への普及を図る。